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ロシアビジネスダイアリー

2005/09/26
昨日、大変面白い経験をしました。 モスクワで日本製中古車を購入したのです。 それもちゃんとした中古車ディーラー経由で、この会社、社名をNipponCarといい、月に20台は販売しているとか。 98年製の三菱シャリオグランディスが12000ドルでした。 多分日本での仕入れ価格は3000ドル程度でしょう。 これに輸送費2000ドル、関税1000ドル、中間業者の利益2000ドルを考えると、この会社の利益は4000ドル程度。 悪い商売ではありません。 ただし、この会社、あり姿売りに徹していて、オイルの入れ替えも、ディスクブレーキシューの取替えも、なにもせず、サービスゼロ。 結構都心に近い住宅地の一角を高い壁で囲み、ガードマンが固める敷地には10台ほどの日本車がならんでいました。 良く見ると、すべて警察署発行の保管場所標章がそのまま貼られていて、どこから来た車かすぐわかります。 購入した車は、名古屋南署の標章が張られていて、車検入れには販売した愛知中央三菱自動車の販売担当者の名刺まで残っていました。 その上、車検は今年の5月まで有効で、たぶんこの車検が切れてすぐ中古車業者に渡り、それがロシア向け輸出業者を経由して、極東に運ばれて、列車でモスクワまで流れてきたのでしょう。 極東からモスクワまで長くても一月で到着する、ということですので、かなり流通はしっかりしてると言えそうです。 
警察に届ける書類一式を代書屋みたいなところで作ってくれて、この費用は1500ルーブル。
強制保険が6000ルーブル。 以上でこの車は公道を走れるようになります。 
ナンバープレートは別途昔で言うところのGAI、交通警察に行ってもらいます。 これは購入後5カレンダー日以内にもらえばよいということで後回し。 この時期、いつ雪が降り出してもおかしくないので、タイヤを購入することにしました。 98年製で走行距離6万キロとは思えないほど、タイヤが坊主で、バランスを欠いてます。 店長の説明によると、これは日本海を横切って輸送する間に船員が良いタイヤをすべて取り外し、程度の悪い古タイヤをはかして、程度の良いタイヤは到着後別途売りさばくのだそうです。 車のキーは船長託送ですので、船員には触れることができず、よって車内は安全ですが、タイヤだけは防ぎようがないそうです。 船長が船員の行為に何も言わないことがロシア船らしくて、まあ皆グルだな、というところです。 なお、古タイヤは、モスクワあたりからもこの目的のために極東に運ばれていて、これを船員が日本行きの船に大量に積んでゆくのだそうです。 無駄がないとは、まさにこのことです。

タイヤの購入は、翌日、クンツェボの自動車市場で探すことにしました。 ここは、まあ、なんと言ってよいのか、とにかく自動車部品のすべてが秋葉原のような感じで売られています。 タイヤ、バッテリー、からフロアマット、ブレーキシュー、オイル、アクセサリー、もうなんでもあります。 小さな店がびっしりと並び、その品揃えはほとんど同じように見えるので、どうやってこれだけの店がやって行けるのか不思議に思います。 唯一、店員さんは、全員がブルーの上着を着用していて、店の人であることがわかります。 何軒かタイヤ屋を見たうえで、1軒で適当なものを見つけて13000ルーブルでオールシーズンタイヤを購入しました。 店員の対応なんですが、みな非常に紳士的で、つっけんどんなところがない。 1軒に希望のものがないと、すぐに他店から声がかかり、自在にショップサーフィンができます。これも新鮮でしたが、そして、タイヤ屋はタイヤを売るだけ、これを取り付けるのはガレージの仕事と別れているのも驚きでした。 タイヤ屋がタイヤを馴染みのガレージに持ち込み、ここで1000ルーブル払うと本当に5分で4本取り付けてくれました。 古タイヤは別の場所にあっという間に消えてゆきます。 すべてがシステマチックに動いている。 
金額的に見て、この市場で動いている部品の90%以上は輸入品でしょう。 国産車に関する店というのはこの市場には皆無と言ってよいほど。 この辺がバザール経済から抜け出せないロシアの現状です。 唯一、どの店の店員さんも真面目な会話をしていたのが救いといえば救いです。

  

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